“何もない”というすごい強みを持っている
設楽町とのつながりで新しい世界観を創りましょう。

愛知県民ですが設楽町の位置もわかりません。
どんな特長の町なんでしょうか。

加藤志歩さん

名古屋からクルマで約2時間。同じ愛知県なのに名古屋の人が新幹線に乗れば、東京まで行けてしまうんですよ。
人口は約4600名。人口減少率は常に全国上位キープで、65歳以上の高齢化率が半数を超えています。

え‥‥。それだけの情報ですでにずいぶん寂しい町な雰囲気が伝わってきますね。

加藤志歩さん

この町の人口減少は1960年代からすでに始まっていたので慣れっこになっちゃっているところがあります。

残念ながら、もうどうしようもないという空気が町全体にあるような気がしていますから、移住定住推進担当としてはこの課題に立ち向かっているのです。


町の特長的なことって何かありますか。
有名な観光スポットとか‥‥。

加藤志歩さん

まず鉄道がないから駅がない。高速道路がないからインターチェンジもない。隠れた名所はあっても観光名所と呼ばれる一般的なメジャースポットもない。知る人ぞ知るオイシイものはあっても、誰もが知る名物はない。
ユニクロもマクドナルドも、全国チェーンの店舗は何もない。唯一コンビニが1件。
あ、銘酒「空」の酒蔵は有名ですね。

‥‥‥‥。マジで何もないんですね。

加藤志歩さん

でもここまで『何もない』と、逆にそれは大きな強みなんじゃないかとさえ思えてくるのです。
にぎやかなものが何もないからこそ存在する風景、何もない暮らし、この自然体が気にって移住される方もいますからね。

その町で移住定住推進に取り組む加藤さんは大変ですね。

加藤志歩さん

何をおっしゃる!伸びしろだらけですよ。
ミクロの視点で見渡せば、独自のビジネスを展開している人は結構います。おもしろい活動をしている人もいます。そのつながりをもっと拡大させていきたいというのはあります。
だってもう今さら“空き家があります!”って言っても、そんなの全国にありますよね。人の魅力で勝負ですよ。

なるほど。移住してくる方もいるんですよね。

加藤志歩さん

移住者の中には編集ライターやデザイナーさんもいます。あとは革細工職人、林業家になった若手女性、モザイクアーティスト‥‥。そりゃいろんな方がいます。
皆さんが設楽町に魅力を感じてくれています。
せっかくアイデアや技術を持っている方々がもっと外部の方とのつながりを増やせれば、ビジネスチャンスも出てくる。


人をつなげて活性化させていきたい‥‥と。

加藤志歩さん

みんなの才能を活かしながら、地域のスモールビジネスも生み出したいのです。何もないといわれる町だけど、才能と可能性には満ちあふれています。

町の魅力は人の魅力‥‥、いいですね。

加藤志歩さん

みんなのアイデアで少しでも便利になったり、潤ったり、和んだり。そんな関係をつくるシナジーを考えたい。
役所としてはどんなサポートができるのかを考え続けているわけですよ。

町としてはどんな取り組みを?

加藤志歩さん

地域おこし協力隊を募集して、地元に後継者のいない事業者の跡取りをジョブローテーションで探してみよう!なんて取り組みをしたこともありました。
事業承継となると、なかなかハードルが高くて実現には至りませんでしたが、このチャレンジにはたくさんの応募もありました。

後継者募集、コンセプトはすごくいいですね。

加藤志歩さん

地元のスーパーとかね。決して大儲けはできなんだけど、地元の保育園や施設のために食材を供給していて、地域に対する使命感でやってる。そういうスーパーを継続させるためには後継者が必要ですからね。

若い世代が率先して設楽町暮らしを選んでくれるといいですね。

加藤志歩さん

設楽町には高校もあるのですが、入学してくる生徒も、卒業後に設楽町に残る生徒もホントに少ない。だから、地元の高校生と中学生のために「田口高校お仕事フェア」というイベントを開催しています。合同説明会みたいなヤツです。

お仕事フェア?それは何ですか?

加藤志歩さん

毎年16社限定で地元企業さんがやってきて、地元で働く誇りや使命感をアピールするんです。生徒さんたちは「知らなかったけど、この仕事はかっこいい」「この職業すてき」って思ってもらいたいのです。

それは就職に直結するのですね。

加藤志歩さん

いえいえ。中学生もいますから就職直結でもないんです。
このイベントの目的は、地元の青少年たちが地元で働くことの意義を記憶に留めていただいて、やがて設楽に戻ってくる可能性を高めてもらいたいわけです。地元事業者さんもそのコンセプトに共感していただいています。

なるほど。移住定住だけでなく、未来のUターンまでも考えているんですね。

加藤志保さん

まだまだたくさんできることがあります。スピード感をもってアクションにつなげていきたいと思っていますから、どんどんアイデアを集めたいのです。
で、人の交流も増え、ついでに人口も増えると嬉しいわけですよ。

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こちらの記事は 2020年10月29日に公開しており、
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